池之上小学校ビオトープ をご存知ですか?
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平成22年1月5日 |
池之上小学校ビオトープを守る会
松田こずえ |
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池之上小学校ビオトープは学校の裏庭のすみっこにある藪のような場所で、井の頭線ホームからもよく見えます。フェンスの外側に『池之上小学校ビオトープ』の看板がかかっています。外からはよく見えませんが、トンボやカエルがくる小さな池もあります。毎週水曜日の10時20分になると、子どもたちがドヤドヤ、日よってはパラパラとやってきます。老若男女の大人が数人きています。子どもたちは池をのぞいたり、藪でなにかを見つけたり。『こっちきて見て〜』と子どもが大人をよんだり、 『○○があるよ〜』と大人が子どもに教えたり。生き物をめぐって、楽しい発見をしています。
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2006.4.26
オタマジャクシをつかまえた! |
学校ビオトープとは? |
『ビオトープ』 とは・・・ドイツ語で“生き物たちが暮らす場所”という意味です。 人が植えたり、餌をやったりするのでなく、 この土地の生き物が自然のままに生きていく場所です。都市の真ん中で、自然の本来の営みに触れる機会がほとんどなくなってしまった現在、 学校の中にビオトープをつくり、子どもたちが日常的に生き物や自然にかかわる体験をもつことが人間の形成に大きな意味をもつと期待されています。
ドイツではずっと以前から、日本では10数年前(1995年くらい)から、各地の学校にビオトープがつくられるようになりました。
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池小にビオトープがつくられたいきさつは? |
世田谷区が学校へのビオトープ導入を志し、平成14年度(2002年)に ビオトープづくりモデル校を募集し、当時の青木政子校長が応募した結果、全6校のうちの1校に選ばれました。 業者に委託してビオトープをつくってもらうのではなく、学校と地域が協力してつくることになり、 『池之上小学校ビオトープをつくる会』(学校、先生、PTA、同窓会、町会、地域サポーターによる)が発足しました。 (→平成15年度より『池之上小学校ビオトープを守る会』に改名)
平成14年〜15年度に全家庭に呼びかけて、数回の土曜日の親子同伴のイベントを行ない、ビオトープづくりをすすめました(自然観察会、池のデザイン、池づくり、低木などの駒場野公園からの移植、落葉だめづくりなど:毎回20〜30人の参加あり)。整地や穴掘りなど大掛かりな力仕事には業者の力を借り、現在のビオトープの形が出来あがりました
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2003/1
造成直後のビオトープ |
ビオトープにきている大人はだれ? |
現在、常時ビオトープに関わっているのは、PTAの有志、元PTA(今は地域の人)、同窓会会長、地域の人で10名前後です。昨年度からPTAの一役(1年間の委員ではなく、年1回だけ学校やPTAの行事などを手伝う)にいれていただいたので保護者の方の参加が増えました。いつもは来れないけれど、都合がついて気が向いた時にはのぞきにくる・・・という人もいます。
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主な活動 |
学校から許可をいただき、ビオトープから裏庭全体へと活動をひろげてきました。
◆ ビオトープの時間・・・毎週水曜日10時20分〜40分 (大人が立ち会う)
いつもは行ってはいけない裏庭のビオトープに子どもたちが来て、生き物に親しむ。
大人は安全確認しつつ、一緒に観察など。
◆ お米づくり・・・種籾から苗を育てておき、ビオトープの時間に裏庭のコンクリート池の
田んぼで田植え(6月)、稲刈(10月) をする。
◆収穫祭・・・とれたお米を脱穀、もみすり、精米して、ごはんを炊く。 土曜日半日。
◆ビオトープの整備 (池の水管理、秋の落葉さらい、最低限の木、草の手入れ)
◆腐葉土作り:子どもたちが落ち葉はきで集めた落ち葉を1年間落葉溜めにおいて、
腐葉土にし、晩秋に畑や田んぼにすきこむ
◆行事での給食のコンポスト配布
◆年3〜4回ビオトープニュースを全家庭に配布
今年はこのほかに畑でワタやアイ(藍染もトライ)の栽培、ジュズダマという雑草をふやして実で遊んだりしました。 秋の七草のある野草園もできつつあります。
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ビオトープの現在 |
池之上小のビオトープは、つくっただけで利用されずに荒れてしまうビオトープも多いなか、地域の人が関わりながら続いている数少ない例として、池之上小学校の看板的存在(??)となっています。世田谷区は財団法人「トラストまちづくり」を中心に、地域で緑や生き物を大事にしていく活動のサポートに積極的ですが、そちらとも繋がりをつくってきました。平成15年度には『まちづくりファンド・はじめの一歩部門』のサポートもいただきました。
学校の授業のなかでもビオトープが有効に活用されるようになってきました。もっともっと先生方と協力していきたいと思っています。
無理をせず、子どもたちと一緒に発見を楽しみながら、少しづつ工夫を重ねて、おとなも成長しながら、池之上ならではのビオトープ活動を存続させていきたいと願っています。
興味のある方はどなたでも大歓迎です。
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ビオトープ
2009/6/11 |
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